第64話

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要「兄貴の暴力はいつからだ?」 玲「…昔から…小さい頃から何かっていうと、こずいたり、叩いたりはありました。でも、本格的な暴力になったのは…さくらが中学にあがった頃からです」 要「中学…か」 玲「アイツは…自分が大切なんです。でも世間の目を凄く気にするから、人前ではさくらを凄く大切にしている優しい兄を演じてて…」 偽りの兄…ね。 玲「だけど、自分に迷惑をかける人に対しては容赦しない。だからさくらは勉強だって…絶対上位にいなきゃ…呼び出されて… アイツはさくらを妹だなんて思ってない…邪魔だと思ってる最低の奴なんです」 要「なるほどね…」 だから俺や父さんに、両親共他界と言ったわけか。 昔出て行ったなんて、世間体が悪いもんな。 玲「さくらの携帯がつながらない時点で気付くべきだった…」 要「…アイツと会ってる時は落としてるのか」 玲「はい。逆に、普段は電源を絶対入れておかないと駄目なんです。…さくらはいつも、アイツの監視下にいるんです」 .
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