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屋敷の中に戻ると、ちょうど部屋から出てきた沖田さんと鉢合わせる。
「土方さん、お帰りだったんですね」
「・・・・・・」
「・・・・?」
にこりと笑ってそう言った沖田さんに対して、土方さんはといえばギッと笑顔を跳ねのけるように睨んだ。
「ははは、好乃さんにかかれば鬼も角を隠すんですね」
「てめ・・・」
「え?ええ?」
「良かったですね、好乃さん。今夜は優しくされてくださいね」
「優しく・・・?」
どういう意味なのか、土方さんに返答を求めて視線を向けると、ぽかっと頭を叩かれて、
「お前はさっさと部屋に戻れ」
「・・・・・はい」
有無を言わせないその言葉に頷き、従ったのだった。
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