第76話

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ト「碧君の好きな人は誰でしょう?」 さ「え…?」 私を引きずり、ソファーに座らせる。 さ「知らない…」 ト「ざぁんねん。はい、答えられなかったさくらちゃんはコレを飲みましょー」 そう言ってソファーの横にあるテーブルから、白い液体が入った小さなグラスを取り私に見せる。 さ「なに…それ」 ト「体に害はないから安心して?それより…飲まなきゃほっぺた切れちゃうよ」 さ「嫌!」 私は縛られた手でグラスを弾いた。少し飛び、グラスは床で割れた。 パシッ! さ「っ…」 碧「さくら!!」 トキに軽く頬を叩かれた。 さ「…ぁっ…」 叩かないで…殴らないで… ト「あぁ…そっか。殴られるの駄目なんだよね。ごめんごめん」 カタカタと震え出した私を抱き締め、頬にキスをしてきた。 ト「今度は飲んでね?今度また割ったら、碧君殴っちゃおうかなー」 さ「だめっ…飲む…飲むから…」 碧「さくら飲むなっ!それは」 だけど私は…震える手でグラスを持ち、口をつけた。 .
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