第76話

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ト「行く?家に」 さ「え?…あの‥でも…」 ト「要君を助けてあげたいでしょ?菫の我が侭なんだからさ」 我が侭…? 確かに要は困ってる様だったけど… でも… ト「じゃあ家の前まで行く?それでやっぱり嫌なら寮まで送ってくよ。てかどうせ俺も家に行かなきゃだからさ。菫に置いてかれちゃったもん」 さ「あ…。じゃあ…お願いします…」 でも良いのかな。家まで行ったりして… 要に…迷惑がられないかな。 そんな迷いを抱きながら、私はトキさんに付いて行く。 大通りから少し離れた、人通りの少ない所にトキさんの車が停めてあった。 ト「どうぞ」 さ「あ、すみませ…」 あれ…―? この車どこかで… ト「さくらちゃん?」 さ「あ、ごめんなさい」 助手席に乗りシートベルトをした時、フッと頭に浮かんだ。 さ「あの…聞いていいですか?」 ト「んー?何?」 トキさんは車を走らせながら、私の方を見る。 .
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