第90話

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リーンゴーン… 要がベルを鳴らすと、インターフォンから女の人の声が聞こえた。 メ〈はい〉 要「桐生です」 メ〈お入り下さいませ〉 ガコォッ…‥ 大きな門はウィーンと電子音を唸らせ、自動でゆっくりと開く。 さ「広っ…」 朝早く要と寮の裏口で落ち合った私は、久しぶりに見る要の私服にまずときめいた。 白と青のストライプシャツに、黒いパンツ姿で現れた要様。 私はというと、朝服を決める時実は凄い悩んだ。高見沢さんの家は資産家と聞いてたし、理由はどうあれいきなり伺うわけだから、デニムという訳にはいかない。 結局玲菜の服を借りた。 グレーのブラウスカットソーに、膝上の黒いプリーツスカート。 それに自分のニーハイソックスとパンプスをはき、要とタクシーで高見沢家に来た。 門が開ききり、入った私はびっくりした。 庭が広い…噴水まであるし… 要「ハハッ」 さ「…何よ」 要「緊張してんのかと思ったけど、大丈夫そうだな」 要がクスクスと笑いながら、私の頭を撫でる。 さ「門から玄関まで距離あるし…誰だってこんなリアクションするから」 .
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