第89話

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さ「お待たせ」 寮の裏口にいる要に声をかけた。 要「良かった…本当に捨てずに持っててくれたんだな」 さ「当たり前じゃん!」 私は要に今取ってきたシルバーの紙袋を渡す。 要「さくら…手ぇ出せ」 要が紙袋から小さな箱を取り出し、そう言う。 さ「あっ…えと…」 左手で良いんだよね…? なんて迷ってたら、要が笑った。 要「左手」 さ「う…うん」 優しく私の左手を取り、要はソレを薬指にはめる。 さ「何か…結婚式みたい…」 要「お前ってほんと可愛い奴」 さ「え?」 .
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