第92話

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雅「ケーキ買ってきたって要の部屋で言ったでしょ?だから要はお皿と、紅茶と、私専用珈琲の用意をしに行ったの」 さ「…良くわかりますね」 雅「気の利く男に躾けたのよ。未来は自由にしてあげたんだから、お姉様のために働く弟に躾けたわけ」 さ「あはは」 何か…本当に良いなぁ。要の家って。 家族が皆あたたかい。 雅「あの子と付き合ってくれて、ありがとうね」 さ「そんな…要が好きになってくれたから…私、幸せを手に入れる事が出来ました」 雅「相思相愛なんだ、お熱い事。はい、出来た」 手鏡を差し出され、自分を見た瞬間驚いた。 さ「これ…」 雅「まとめて、ウィッグ被せただけだけどね。さくらちゃん、巻き髪も似合うと思って」 腰位まで大きなカールがあるウィッグ。 私の髪より明るい茶色で、何だか…自分じゃないみたい。 雅「今度うちの妹にもっとキチンと頭して貰いな、ついでにメイクも。要喜ぶ」 さ「妹って…雅さんじゃないお姉さんにですか?」 .
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