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ガチャッ
「キャ――――――ッ!!」
さ「うわ」
ドアが開いて、人だかりの歓声が最高潮になる。
???「皆さん集まってくれてありがとう」
店内から出てきたのは、スーツ姿に携帯を首から提げ、手には手帳を持った大人の男の人。
「なぁんだ…」
皆の目当ての人じゃないらしく、人だかりは残念なため息に変わる。
???「要君!」
さ「え?」
要「…」
要君って…今要呼ばれた?
私は出てきた男の人と、要を交互に見る。
???「ちょっとごめんなさいね」
そう周りに言いながら人だかりを掻き分け、要の腕を掴んだ。
要「……」
???「呼ばれてるから」
さ「呼ばれてる?」
???「さ、行こう」
要は凄く嫌そうな顔のまま、男の人に引っ張られていく。そしてそんな要に、私は引っ張られている。
「何あの子達!」
「何で入るの!?」
ブーイングが出始めた所で、男の人は入口の前で要を皆に見せ、
???「彼イケメンでしょ?」
と言いドアを閉めた。
外からは
「彼もモデル!?」
としきりに聞こえていた。
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