第98話

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ガチャッ 「キャ――――――ッ!!」 さ「うわ」 ドアが開いて、人だかりの歓声が最高潮になる。 ???「皆さん集まってくれてありがとう」 店内から出てきたのは、スーツ姿に携帯を首から提げ、手には手帳を持った大人の男の人。 「なぁんだ…」 皆の目当ての人じゃないらしく、人だかりは残念なため息に変わる。 ???「要君!」 さ「え?」 要「…」 要君って…今要呼ばれた? 私は出てきた男の人と、要を交互に見る。 ???「ちょっとごめんなさいね」 そう周りに言いながら人だかりを掻き分け、要の腕を掴んだ。 要「……」 ???「呼ばれてるから」 さ「呼ばれてる?」 ???「さ、行こう」 要は凄く嫌そうな顔のまま、男の人に引っ張られていく。そしてそんな要に、私は引っ張られている。 「何あの子達!」 「何で入るの!?」 ブーイングが出始めた所で、男の人は入口の前で要を皆に見せ、 ???「彼イケメンでしょ?」 と言いドアを閉めた。 外からは 「彼もモデル!?」 としきりに聞こえていた。 .
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