2317人が本棚に入れています
本棚に追加
「うへへ」
昨日のこと思い出したら顔がにやけちゃう。
今日も店長に触れたいな。
もっともっと好きって伝えたい。
バイト終わったら店長のマンションに行っちゃおうかな?
ん?
でも、あれ?
本当に行っちゃってもいいの?
だって今日から店長はエリアマネージャーになったんだ。
業務内容だってこれまでとは全然違うだろうし、勤務時間だって変わってるはずだよね?
そもそもエリアだってここから遠いかもしんないんだし。
それなのに、バイト終わってからなんてそんな遅くに行ってもいいのかな?
明日の朝早かったら迷惑極まりないよね?
昨日も会ったのに今日も来んのかよ?とか思われたりしたらどうしよう?
そっから少しずつウザイ奴とか思われて嫌われたりしたら、俺立ち直れないよ?
どうしよう、どうしよう、どうしよう?
昨日、然り気無く仕事が終わる時間とか聞いとけば良かった。
でも、でも、昨日はそれどころじゃなかったというか、そんな気力も体力もなくなっちゃったというか。
「あーん、もう!どうしたらいいんだよぉ! 」
「あん?何をどうしたいんだよ?」
不意に後ろから聞こえてきた声に、俺は恐る恐る振り返った。
「うぎゃー!てんちょー!」
そこにはいつものスーツ姿の店長が立っていて、俺はついいつもの条件反射で悲鳴にも似た声をあげていた。
最初のコメントを投稿しよう!