放課後デート!?

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乃愛って呼んだ.. なんで私の名前知ってるの此奴。 自己紹介の時に言ったのかな? あんま覚えてないけどさ。 「何で名前知ってんの?」 「小森から聞いた」 「あー女神様に聞いたのか」 「女神様?小森が?」 「そうやで,担任の小森さん」 「俺には悪魔にしか見えねぇけどな」 「何処がよ」 「何考えるかわかんねぇし」 「あんたもよ」 急に名前呼ぼうとするわ,家に来いと言うわ意味わかんないし。 「椎名って呼ばれるの嫌なんだろ?だったら名前で呼べばいい話だろ」 此奴は賢いのか馬鹿なのかどっちなんだよ。 名前で呼ばれるとか余計嫌だろ。 あんたに名前呼ばれるほど私とあんたは親しくない。 「それはもっと嫌」 「じゃあ何て呼べばいいんだよ」 「御前とかそれとか」 「それは俺がやだ」 「なんでやねん」 「俺が名前呼びたいの」 はぁ? 何言ってんの剣持,馬鹿なのあんた。 人が嫌がってるからって其処までする事ないやろ。 「私の事嫌いやからって其処までする事ないんとちゃう?」 すると剣持の表情が曇った。 私,言い過ぎた…? 「ご,ごめん剣持。 私,言い過ぎた」 「別に言われても仕方ないからな。 確かに俺は御前が嫌いだし,俺もやり過ぎたわ,御免な」 「…ううん,大丈夫やで」 その場に居づらくなった。 「御免,私帰るわ」 そう言って行こうとしたら, 「待てよ椎名」って。 どうして引き留めるん? 私あんたと居たくないの。 嫌いなの。 お互い嫌い合ってるのに,どうして。 時が止まったような気がした。 風が2人の間を邪魔するかのように吹き出した。 「どうしようと私の勝手やん」 どうしてこんな酷い言い方をしてしまうのか。 「言っただろ,話したい事あるって」 「此処で言えばいいやんか」 「だから家来たら分かるから」 仕方なく電車に乗って,剣持の家まで行く事にした。
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