放課後デート!?

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放課後デート!?

「椎名,御前頑張りすぎなんじゃねぇの?」 「え?」 剣持のお得意の訳の分からない発言。 私が頑張りすぎ? そんな訳無いじゃん。 母に凄く負担かけてるんだから,バイトくらいするのが当たり前やろ。 「無理して家計が苦しいからってバイトしなくてもいいと思うけど俺は」 「だから私はあんな凄いとこ通ってるけど私の家は裕福じゃないの。 私の為を思って女子校なんかに進学させたんやけど,ほんまは凄い大変やと思うん。 学費とか色々あるし」 「まぁ,そうだけどさ。 俺とこも一般家庭でお嬢様じゃねぇけどそれなりにやり繰りしてるぜ」 「あんたとこと私は状況が違うやん。 私はままうえが女手一つで私を育てようとしてんの」 「ま,ままうえ...?」 私の発言に首を傾げると,分かったのか爆笑しだした。 「ギャハハ!!ままうえとかマジやべぇ!! 椎名最高!!!」 何こいつ,ゲラなの? お腹抱えて笑っている剣持。 なんだ,こいつ笑えるんじゃん。 いっつも素っ気ないけど笑ったら凄くいいじゃん。 「椎名御前ギャップ激しすぎだって!! やば,涙出てきたこんな笑うのマジ久しぶりだっての! お嬢様的雰囲気で話し掛けると下品な関西弁女だし,でもままうえとか呼んでるし本当椎名面白すぎるやばい」 何処が御前のツボなんだよ,ままうえって呼ばないの? 「何がだよ剣持」 「だってやばい面白いだろ,だってままうえだし」 「え,呼ばへんの?」 「呼ばねぇだろ普通は」 「ふ-ん」 「そうだ,俺んち行く?」 「絶対に嫌」 「御前が期待しているようなやらしい事はしねぇよ」 「期待してません」 いい加減にしろ剣持。 御前ほんとむかつく,君の所為で私がどれほど悩んでいるかわかってんのか。 「御前が思ってるほど,俺んちは金持ってねぇからさ。 それ証明するだけだよ,馬鹿」 むかつくな此奴。 御前の発言かなり誤解招くからさ。 「別にあんたの家なんて行きたくないんやけど」 「そう言わずについてこいよ,椎名」 「あんたに名字呼びされるほど私身分下じゃない」 「じゃあ俺も御前に剣持って呼ばれるほど身分下じゃないんだけど」 一回言ったら二言で返ってくるのが余計にむかつく。 「じゃあ,名前で呼んでやるよ乃愛」 な...! 余裕そうに微笑む此奴,やっぱ嫌い。
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