嘘偽りの愛しい体温【３】

八、二度目の出会い

どうしてこの人がこんな所に？

「ぐはっ！」

「うっ！」

強い拳を受け次々に倒れ疼くまる男達の首元を掴み無理矢理立たせる人

「うぅ、ご、ごめんなさいぃぃ！」

「もうしません！もうしませんから！」

身体をガクガク震わせながら必死に懇願する男達をその人は私の前へ連れて来た

…え…な、何…？

「誰に謝ってんだお前等。謝る相手間違ってねぇか？」

あ…この声…

私がずっと聞きたかった声。

名前も聞けず、一夜限りで、もう二度と会う事ないかもしれないって思ってた人

その人が今目の前にいる

「ぐ…す、すみませんでした…も、もうしません…」

その人は男達を絨毯の上へと座らせ後頭部を押さえ強制的に土下座させる

そ、そこまでしなくても良いのに…

「も…もう良いよ…良いから」

その人は男達を無理矢理立たせると、後から来た警官へと引き渡した

何か凄いタイミング良過ぎてびっくりだよ…。