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あの男だ!
今朝、痴漢と間違えてしまった男……。
そして失礼な男。
私はもう一度確認するようにチラッとあの男の顔を見た。
「よろしく」
その男は私の方を見ながらニャっとした。
やっぱり間違いない!
「美由どうしたの?仕事始めるよ」
「えっ?」
周りを見るとみんなそれぞれの席に着き、仕事を始めていた。
「ちょっと君!」
呼ばれて振り向くと奥田課長が立っていた。
「コーヒー入れてくれるかな?」
「えっ?」
奥田課長は私に近づくと耳元で言った。
「お礼してくれるんだろ?じゃじゃ馬」
私は朝の事を思い出した。
「と~っても美味しいコーヒー入れて来ます。奥田課長」
私はプリプリしながらコーヒーを取りに行った。
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