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新しい課長が来てから1週間は経っていた。
彼は本当に仕事は完璧だった。
たった1週間の間に社員から信頼を得られるようになっていた。
私以外には……。
「松本!」
「はい」
「コーヒー」
「はい」
私はなぜか課長専属のお茶係になっていた。
入れ方がうまいから?
とんでもない!
ただの嫌がらせとしかいいようがない。
「コーヒーお待たせしました」
奥田課長がコーヒーを一口飲む
「……55点。まだまだだな」
私は100点を取るまでこの男の専属お茶出しから解放されないのだ。
「仕事に戻っていいぞ」
ニヤリと笑う。
この男のこの顔を知っているのは私だけ。
私だけに見せる意地悪な顔。
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