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「珍しいじゃない。美由が遅刻するなんて」
私は10分遅れでなんとか会社にたどり着いた。
「まぁね。ちょっと朝から気分悪い事があってさ」
「ふーん。でもよかったね。まだ部長来てなくて」
この子は私の同期で親友の岡ひより。
私達はルーク商事の営業部に所属している。
「あっ、千恵からメールがきてる……」
ひよりはPCでメールをチェックし始めた。
それにしてもあの男、失礼にも程があるわよ!
私はさっきの男の事を思い出し、ちょっとイライラしていた。
「あっ!名前と会社名聞くの忘れた!
まっいいか。もう二度と会わないかもしれないし」
「誰の事?」
「うわぁ!!ちょっとビックリさせないでよ」
突然話かけられて驚いてしまった。
「朝から独り言うるさいんだよ」
私に朝から文句を言う男。
こいつは同じく同期の長谷部義春。
私たちよりも2つ年上でちょっと調子がいいところもあるがとってもいい奴。
うちの会社ではモテる方なのだか特定の彼女を作らない。
だから気楽に付き合えるんだけどね。
「別に……。誰の事でもないわよ」
「ふ~ん」
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