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明日は仕事なので課長と私は修さんのお店を後にした。
とは言っても店先で延々20分くらいは足止めされていたが……。
(成実さんがなかなか課長から離れなかったから)
今、私は奥田課長と駅までの道を並んで歩いていた。
二人とも黙って歩いている。
だけど急に私は思い出し笑いをしてしまった。
「お前、何だよさっきから!」
顔を見ると更に笑ってしまいそうだったので目をそらして言った。
「なんでもありません。ふーみん!」
「お前やめろ!その呼び方」
チラリと顔を見ると顔を赤くしている。
ちょっと仕返しとばかりに攻撃する。
「いいじゃないですか!ププッ……」
「だから笑うな!」
「成実さんにはそんなこと言わないくせに」
なんか面白くない。
「あいつにも散々言ったけどきかね~からよ。まぁあいつは妹みたいなもんだからな」
「……。特別なんですね」
何だか胸のあたりが痛い。
まるで棘が刺さったような……。
「やきもちか?」
やき……もち……?
……。
はぁ???
「はぁ~~~?意味わかんないし」
やきもちという言葉にすごく動揺してしまった自分に驚いた。
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