1198人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
そうだよね。会社の経費だし……。
ん?なんか忘れてるような気が……。
あ!
「課長、お客さん遅いですね」
そうよ!今日は接待で来てるんだった。
「来ね~よ」
「は?」
私は手を止める。
「会社出る前に得意先から連絡があって今日はキャンセルって」
「えっ?」
じゃぁ……何で私達ここにいるの?
私が呆気にとられていると、
「おい、何アホ面してんだ?料理冷めちゃうだろ。早く食え」
「いいんですか?」
「何が?」
「お客さんいないのにこんな豪華な食事なんてして……」
「急だったからな。キャンセル無理だったから。心配すんな。ちゃんと許可はとってある」
「そうですか……。なら遠慮なく」
私は普段食べることのない高級イタリア料理を満喫した。
最後のデザートもホントに美味しくて……。
奥田課長の分まで食べてしまった。
は~お腹いっぱい……。
「うまかったか?」
「はい!とっても!!」
「それは良かった。じゃ……本題に入ろうかな?」
「えっ?」
奥田課長はさっきとは違い真剣な顔をして問いかけてきた。
最初のコメントを投稿しよう!