1197人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
こんな会話をしてる間にソムリエがワインをもってテーブルにやってきた。
私がこのワインいくらぐらいするんだろ?って考えていると……。
「おい!何ぼーっとしてる!!乾杯するぞ」
奥田課長がグラスを片手にこっちを見ている。
乾杯?何に?
チーン
グラスとグラスが重なる音が店の中に響いた。
私はワイングラスに口をつけた。
何これ?
「めちゃくちゃ美味しい……」
「気にいったか?」
「甘くて美味しい」
「ヴィン・サントっていうワインだ」
「ちなみにおいくら?」
奥田課長は指を三本立てた。
あ~3,000円ね。
ならチビチビ飲まなくてもいいか。
私は一気にワイングラスを空けた。
そしてワインを注ごうとしていた。
「たぶんだか……。お前が予想してる値段とひとケタ違うと思うぞ」
「えっ?」
奥田課長の言葉に私の手が止まる。
ま……まさか……。
30,000円?
え~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!!!!
「も……もったいない飲み方しちゃった」
「あはは……。お前本当に面白い奴だな~。いいから気にせず飲め」
奥田課長がワインを注ぐ。
最初のコメントを投稿しよう!