恋人契約

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「職場じゃさすがに無理だけど……」 俺はあいつの耳元で、 「二人っきりの時は名前で呼べよ。……美由」 「なっ……!!」 あいつはどうやら言葉を失ったようだ。 「ほら、呼んでみろって」 俺は抱きしめている腕に力を込めた。 それはまるで逃がさないように……。 「た……貴史さん……」 あいつの声が小さくなる。 耳まで真っ赤になってて、ホントに見てて飽きない。 「ぶっ!!お前耳まで真っ赤だぞ」 「もしかして……。からかってません?」 松本がこっちを睨む。 「ばれたか」 「もうひどい!!サイテー!!」 松本はそうゆうと思いっきり俺を押し、腕の中からすり抜けた。
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