恋人契約

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「じゃぁ、今まで住んでた所と同じ家賃払え」 「でもそれじゃ……」 なおも私は不満の声をあげる。 しょうがないやつだなと呟きながら奥田課長はもう一つ提案した。 「後は……。飯でも作ってくれればいい。だって彼女だろ?」 「そんなんでいいんですか?」 「初めッから家賃なんてもらうつもりなかったからな。でもそれじゃお前が納得しないんだろ?」 奥田課長は何でもお見通しなんだね。 「そうだ!明日あいつら……。長谷部と岡と春川の三人。ここに呼んでおけ」 「え?」 「あいつらには嘘つきたくないんだろ?それに味方がいた方がいいからな」 確かにもうあの三人に嘘はつきたくなかった。 そこまで考えてくれてるなんて……。 でも……。ちょっと待ってよ。 「あの……。ホントに大丈夫なんでしょうか?」 「何が?」 「同じ職場で付き合ってるって噂が流れると、仕事やりずらいんじゃないかと……」 「なんだ。そんな心配してんのか」 「一番大事な事なんじゃないかと……」 「別に隠すつもりはないけどな。ばれた時はばれた時だろ」 ??? 「俺たちがきちんと仕事をしてれば何言われても関係ないだろ。それにうちの会社は社内恋愛禁止ってわけじゃないしな」 そうだけど……。 「なんだ?まだ何かあんのか?」
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