元カレと決着-2

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~貴史~ やっぱりおかしい。 俺はさっき松本の様子が気になっていた。 あんなに慌てた様子でいったい何があったのか? 「あ!奥田くん。今日高山くんが来る予定になってるんだか見てないかい?」 「高山?」 川東部長から聞いたその名前に不安が過った。 「3時に約束をしてるんだがまだ来てないらしいんだ」 俺は嫌な予感がした。 「探してきます」 俺は急いであいつに電話をかけた。 呼び出し音は聞こえるがいっこうに出ない。 すると突然電話が切れた。 もう一度電話をかけ直したが留守番電話が虚しく聞こえるだけだった。 一層不安が大きくなっていく。 俺は自分のデスクに戻るとパソコンの電源を入れた。 頼む……。持っててくれ! 俺は祈る思いでキーボードを叩いた。
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