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「動くなよ。美由の顔に傷がつくよ」
高山はナイフを松本の頬にあてた。
向こうはナイフを持っている。
へたに動くとホントに松本を刺すかもしれない。
一体どうしたら……。
すると松本がこっちをジッと見ている。
そして目線を俺の足元に落とす。
そしてチラッと高山を見た。
俺は呼吸を整えると足元にあった段ボールを蹴った。
一瞬、高山が隙をみせる。
その間に松本が高山の腹に肘鉄をくらわした。
そしてこっちへ駈け込んで来る。
「義春!奥の段ボールに美理が!!」
それを聞いた長谷部は急いで奥へ入っていった。
俺は松本に手を伸ばし自分の方へ抱き寄せた。
「くそ~~~!!」
高山がナイフをこちらに向けて近寄ってくる。
俺はその手を払い、捩じ上げ、足を引っ掛け高山を捻じ伏せた。
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