雪降るバレンタイン

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「何で?あんなにたくさんもらってたじゃないですか」 「全部断った」 「断ったって……どうして?」 課長は私の頭をコツンと叩いて。 「彼女がいるのに他の女子からチョコなんてもらえるか」と言った。 私は心臓がギューっと締め付けられた。 この感覚は久しぶりだ。 「俺とお前の中では仮って事だけど他の奴は本当の恋人だと思ってるだろ?俺は約束は守る。今お前は俺の彼女だ。違うか?」 嬉しい! 心からそう思った。 「……言ってくれればちゃんとしたチョコ買ったのに……」 私は恥ずかしさからなのかたどたどしくなってしまう。 「わざわざ彼女にそんなこと言うか?それにお前は俺の事全然分かってねーんだよ。」 「えっ?」 課長は私の目を見て言った。 「この際だからはっきり言っておく。契約が終わるまでお前は俺の女で俺はお前の男だ」 その言葉に私は動揺した。
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