第22話

視線

それからというとやはり誰からかの視線を感じる日々が続いていた。

それはやはり沙織さんからで。
直接私には接してこない。

違う。

接して来れないのかもしれない。

沙織さんが会社にいる時はほとんど私の側には課長がいた。

沙織さんは課長に何か言われたのかあの日以来、社内では私の側に来ることはなかった。

課長がいなかったら来ているのかもしれないがその時は私が外出していた。

課長の計らいなのかは分からないが課長が営業部に用がある時は必ずと言っていいほど私は社外の用を頼まれていた。

だからなのか……。

沙織さんの視線は日に日に強く感じられるようになった。

そして週末。

私は沙織さんととうとう接触してしまった。