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「私ね……課長の彼女じゃないのよ」
昨日四人で騒いでても楽しんでてもやっぱり考えてしまうのは課長の事だった。
「私はね、課長に片思いしてるだけ。だから何かを言える立場じゃないんだよ」
「美由、ちょっと待って。契約の話をしてるんだったらそれを先に提案したのは奥田課長の方でしょ?」
たしかにそう。
恋人契約の話を提案したのは課長。
課長はその間私をちゃんと恋人として扱ってくれてた。
だから錯覚しちゃったの。
「千恵、どっちにしても来年には契約が終わる。だから私決めたの」
「美由……」
千恵は私の顔を見て気持ちを分かってくれたのだろう。
そっと私を抱きしめてくれた。
「後悔しない?」
「しないよ」
私はキッパリと言った。
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