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ふぁ~……眠い。
「松本、たるんでるぞ」
ポンと丸めた資料で頭を叩かれた。
昨日の夜、どんな顔して課長に会えばいいのかずっと悩んでて……。
おかげで寝不足。
そして今、私の頭を叩いたのは寝不足にさせた張本人。
いたって今まで通りで悩んでいたことが馬鹿馬鹿しい。
「美由さん。寝不足って課長の所為ですか?」
真生が小さい声で私に問いかける。
「まぁ……」
間違ってはいないよね。
「お盛んですね」
「ばっ……!!」
ガバッと立ち上がったと同時にイスが倒れた。
ガタンと大きな音がして仕事している社員が一斉に振り向く。
「松本、静かにしろ」
「す……すいません」
そして課長に怒られる。
私は真生をキッと睨んだ。
「美由さん動揺しすぎですよ」
私の睨みなんて全然堪えてない真生はニヤニヤしながら言った。
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