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「別れたぁ???」
「義春うるさい」
ひよりの鉄拳が義春の頭にクリーンヒットした。
「別れたんじゃない。契約が終わったの!」
「マジかよ」
頭を摩りながらどことなく嬉しそうに見えるのは私の気のせいだろうか?
私たち同期4人はいつものように重役専用の食堂に来ていた。
「決めたのね」
「うん」
千恵に向かって私は返事をした。
「何だよ。やけに二人は冷静じゃん」
義春が千恵とひよりを交互に見ている。
「なんとなく予感があったからね」
「契約途中で解消したって事は何かあったんだろ?」
正直、義春にすべてを話していいものか迷った。
そうじゃなくても課長に突っかかってる義春だ。
何だかめんどくさい事になりそうなそんな気がする。
私は千恵に目線を送った。
こーゆう時は千恵は冷静な判断をくれるから。
千恵は小さく頷いた。
それは話してもいいって事だよね。
「あのね、義春。冷静に話を聞いてよね」
前置きをして私は義春に今までの経緯を話した。
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