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取り残された俺と奥田は並んで一緒に歩く。
「いいよねー。松本さん」
奥田は一瞬驚いた顔をしたがすぐにいつもの顔に戻った。
「何だお前。惚れたのか?」
「たぶんね」
奥田は深いため息をついた。
「ライバル多いぞ」
「ああ。あの長谷部くんもそうみたいだしね」
今日初めて会った長谷部くんだったがすぐに松本さんが好きなんだなって分かった。
「それに……お前もだろ?」
奥田は俺の言葉に動きを止めた。
まさか気が付かれてるとは思ってなかったんだろう。
だが……。
「まぁな」
奥田はニヤリと笑って言った。
「お手柔らかにお願いしますよ」
俺は奥田の肩をポンと叩いた。
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