告白さえも……

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私を抱きしめてる腕が弛んだ。 「悪い。松本」 駄目押しの一言。 完全に私と課長を繋ぎものがなくなった。 細く繋がっていると思っていた糸が今プツンと切れたような気がした。 泣いたらダメだ。 自分に言い聞かせる。 ここで泣いたら課長に迷惑をかけてしまう。 「課長……先に帰りますね」 必死で冷静さを装ったが声が震える。 顔も上げる事が出来ない。 私はジッと課長の足元を見て泣くのを堪えた。 「送る」 たった一言、課長はそう言うと先に外に出て行く。 どうして……。 振った相手にそんな事が言えるの? それは課長の優しさなのだろうか? そんな優しさ要らない。 我慢していた涙か溢れてきた。 今の私は課長の隣に座る勇気も元気もない。 ダメだ……。絶対課長の前で泣いちゃう。 私はお店の人にタクシーを呼んでもらうことにした。 5分ぐらいで来るというので化粧室で時間を潰す。 5分して私はお店の外へ出た。
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