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「まぁ、課長は元気そうだけどね。でも暢気なもんよ。美由は大変だっていうのに……」
ひよりが言う大変とは……。
課長の事が分かった途端、会社の人に私が質問攻めにあったということ。
課長と付き合ってた事になっていたから奥田物産の跡取りだって知ってたのか？とか、そういう類なことをここ一週間、質問されまくっている。
それは仕事にも影響していて、義春や山下さんが守ってくれてるのだか……。
「いじめられてない？大丈夫？」
千恵が心配そうに言う。
「そうゆうのはないよ。別に今付き合ってる訳じゃないし。どっちかっていうと可哀想な目で見られてるかな？」
「もう少し経てば落ち着くと思うから……。それより美由。あなたちゃんと寝てる？」
えっ？
「ね……寝てるよ」
私の心臓がドクドクと音を立てる。
「肌ボロボロじゃん。仕事少し減らせば？」
千恵やひよりは仕事が忙しいと思っているようでそっと胸を撫で下ろす。
千恵の指摘通り……。
私は殆ど寝ていなかった。
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