決死の告白-1

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「遅くなって悪りぃ」 外回りから戻って来た義春がやってきた。 「お疲れ。忙しそうだね」 私は義春に声をかける。 「昼飯も食う時間ないよ。おっちゃんビールね」 義春はお手拭で手を拭きながら言った。 「そうだ。俺さ、明日発売の週刊誌入手してきたんだよ」 そういって義春は鞄から週刊誌を取り出した。 その見出しをみて私は愕然とした。 「何よこれ」 ひよりが不機嫌な声でページを捲る。 その週刊誌に載っていた内容は大手会社の御曹司が人気モデルとデート現場を押さえたという物だった。 写真も載っていて目を隠してあるがここにいるメンバーには誰だか解る。 奥田課長だ。 「まさかとは思ったんだけど……。やっぱりそうだよな」 義春は遠慮気味に言った。 私は写真から目が離せなかった。 楽しそうに笑いあってる写真。 私は複雑な気分で写真を眺めていた。
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