決死の告白-1

5/14
前へ
/14ページ
次へ
「何、弱気になってんのよ」 ひよりが私に言う。 「弱気って言うか……。諦めたくないって気持ちはあるんだけど……」 周りのみんなは私の気持ちを無視して発破をかける。 蜜兎さんも碓氷さんも諦めるな、信じてって言う。 私を思って言ってくれてる事は解る。 だから諦めないで頑張ってきた。 私にとって課長は運命の人だと思ってたから。 だけど……。 「やっぱり違いすぎるよ」 身分が違いすぎる。 「なーんだ。じゃ諦めちゃうんだ」 千恵が冷たい声で言った。 「まだ何もしてないのに諦めるんだ。情けない」 私はムッとした。 「何よ。何でそんな事……」 「中途半端な告白だけで満足なんでしょ?」 「それは課長が……」 千恵は私の目を見て言った。 「人の所為にするんじゃないわよ。聞いてもらえなかったら聞いてもらうまで頑張んなさいよ。 何も努力しないで待ってたってこのままずーっと引きずるだけじゃない」 「千恵!言い過ぎ」 義春が千恵を止めようとしたけどそれを無視して私に話し続ける。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

606人が本棚に入れています
本棚に追加