決死の告白-2

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山下さんが運転する車に急いで乗り込む。 やっぱりおかしい。 昨日帰った時、模型はオフィスになかったと思う。 「山下さん。模型は昨日運んだと思うんですが……」 遠慮がちに聞いた。 山下さんはチラリと私の顔を見てそしてあはっと笑った。 「バレれたか」 やっぱり!私の思い違いではなかった。 「どうゆう事ですか?」 この後パーティがあるはずなのに一体どうゆうつもりなのだろう。 「そんな怖い顔しないでよ。騙した事は謝るからさ」 まるで反省の色が見えない言い方。 「ちょっと付き合ってもらいたい所があるんだ」 そう言って山下さんはアクセルを踏んだ。 山下さんに連れてこられたのは見知らぬオフィス街の裏路地だった。 私の中で警戒音が鳴る。 「そんな緊張しないでよ」 クスッと山下さんが笑った。
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