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「気が向いたら夜のうちに来い。気が乗らなかったら朝飯をホテルで食おう。部屋はツインを取ってある、午前中はエステもな」
正直、私は迷っていた。
水曜日、木曜日とセンセイは連日で私の部屋を訪れた。もしかしたら今夜も来るかもしれない。それを考えると部屋を空けたくなかった。
「小川?」
「はい……ありがとうございます」
「ホテルのフロントには話してある、連れが先に来るやもしれんが通してくれ、と。懇親会も早めに抜け出したいな」
「はい」
私がニコリと笑って返事をすると楢和部長はエレベーターへ向かった。
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