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はしたなくても構わなかった。快楽と解放が欲しかった。センセイに抱かれると解放される、雑種とか雑草とかの概念が消えるのだ。 「美羽がお礼したいって言ってたわよ」 「ええ。連絡が来ました」 「ふうん」 ちゃっかり連絡してるのか、呆れた。 「水曜日でしょ?」 「ええ」 「デートするの? 食事?」 「さあね。真梨夏さんに関係あるのですか?」 センセイは行為を終えて支度をする。袖のボタンを留め、ネクタイを締める。こうして僅かな会話が出来るようになっただけマシかと思う。
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