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同期の手には鞄と紙袋、こないだのワインだろう。私はロビーを出ると駅のある方を向いた。
「真梨夏、コーヒーショップは」
「疲れたから帰るわ」
「そう。じゃあ明日」
同期はあっさりと手を振って笑顔を振り撒く。センセイと二人になるのが嬉しいのだろう。私も見送って駅へ歩き出した。
正直、胸騒ぎはした。浮足立った。今夜センセイは同期を抱くのか、抱いたら今夜は来ないだろう。じゃあ、明日? 明後日?? センセイはまた来ると思ったのは自分で自分を宥めるためだったか、と思った。
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