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身体がずきんと痛む。
気付かれないように息を詰めて、吐き出す。
椅子の背によりかかってほっとした。
「なんで緊張してんの?」
ハルが面白そうに聞く。
視界に3人揃ってる。
うわ。すごいなこれ。
朝日を浴びるイケメン3人。
なんかすっげえ眩しくね?
身体が反射的に後ずさる。
仲間としてカウントされたくないんですけど。
いたたまれなさすぎる。
すすっと、リュックから今日の課題のプリントを取り出して広げる。
「なな?」
ハルが聞いてくる。
「人見知りしてんじゃね?」
笑いを堪えた感じの内藤の声がする。
時任が呆れたように言う。
「巻き戻るなよ、神無月。せっかくちょっと懐いたのに。」
「秀吉の毒気にあてられてるんじゃね?」
「いやいや、毒気は彰良だろ?おれは色気だから。」
「お前らがそうやって調子に乗って苛めるから、引きこもるんだろ?」
ハルがふうってため息をついて、しょうがないって風に言う。
すっげ注目浴びてるんですけど。
ちくちく視線が刺さってる気がするけど、怖くて周りを見れない。
「お構いなく。」
オレは前髪を握り締めて、頑なにプリントに視線を落とした。
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