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「うわ、マジで引き篭もったぞ。」
「誰のせいだ。」
「神無月本人だろ。」
「だから言ったろ苛めんなって。」
「打たれ弱すぎだろ。」
「まあ、こんなもんじゃないか。」
仲良しはいいからちょっと離れてやってくんないかな。
「七重~昨日の分見せて。」
高橋がプリント持って、へらへらしながらやって来る。
うわ、また面倒なのが来た。
ハルと喧嘩とかするんじゃないだろうな。
ああ、高橋が居ればオレの影は薄くなるか?
「プリント出せ。」
高橋がへらっと笑いながらプリントを広げる。
ええと。
鉛筆を使った形跡のない綺麗なこれは?
「やってないだろ。」
「うん。」
「丸つけしてからっつっただろ?」
「全部ちょんすれば良くね?」
「良くない。ちゃんとやれ。」
「えー。七重見せてくれるっていうから、やってこなかったのに。」
「高橋。お前な……」
「わかったよ~ここでやってい?」
シャーペンを無言で差し出すと、高橋がオレの椅子に座ってくる。
「なにやってんの?」
「半分椅子貸して。」
ちょこっとよけた所に高橋が座る。
「高橋、相変わらず、漢字の書き順めちゃくちゃだな。」
「形になれば問題ないでしょ。」
「まぁ、それはそうだけど……そこ、違うぞ。」
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