課外2日目

14/44
前へ
/882ページ
次へ
「うわ、マジで引き篭もったぞ。」 「誰のせいだ。」 「神無月本人だろ。」 「だから言ったろ苛めんなって。」 「打たれ弱すぎだろ。」 「まあ、こんなもんじゃないか。」 仲良しはいいからちょっと離れてやってくんないかな。 「七重~昨日の分見せて。」 高橋がプリント持って、へらへらしながらやって来る。 うわ、また面倒なのが来た。 ハルと喧嘩とかするんじゃないだろうな。 ああ、高橋が居ればオレの影は薄くなるか? 「プリント出せ。」 高橋がへらっと笑いながらプリントを広げる。 ええと。 鉛筆を使った形跡のない綺麗なこれは? 「やってないだろ。」 「うん。」 「丸つけしてからっつっただろ?」 「全部ちょんすれば良くね?」 「良くない。ちゃんとやれ。」 「えー。七重見せてくれるっていうから、やってこなかったのに。」 「高橋。お前な……」 「わかったよ~ここでやってい?」 シャーペンを無言で差し出すと、高橋がオレの椅子に座ってくる。 「なにやってんの?」 「半分椅子貸して。」 ちょこっとよけた所に高橋が座る。 「高橋、相変わらず、漢字の書き順めちゃくちゃだな。」 「形になれば問題ないでしょ。」 「まぁ、それはそうだけど……そこ、違うぞ。」
/882ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5120人が本棚に入れています
本棚に追加