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「おれ、七重に勉強教わんないとダメだから、ケンカは2人でやって。」
へらっと笑って高橋が書いて書いて~って感じでプリントをつつく。
おお、高橋、やる気になってるのか。凄いぞ。
オレは答えを書くと高橋にシャーペンを渡した。
「なな?」
んあって感じで目を上げると、ハルがやっぱりめっちゃ怖い顔をしてる。
「俺が高橋に丸つけしてからプリントを貸すよ。」
「あ、マジで?いいの??」
ハルのプリントはやってあるからな。
自分の勉強出来るなら助かる。
「え。おれは七重に見て欲しいんだけど。」
高橋がぶうたれる。
いや、それはガタイのいいサッカー部員がやってもかわいくないぞ。
「ちゃんとやって来ないのに、ご褒美はおかしいだろ?なあ、神無月。」
時任が柔らかく微笑む。
ご褒美?何が?ん?って首をひねるオレにハルと時任がため息をつく。
内藤は冷たい微笑みを浮かべている。
「ちゃんとやって来ない時は春樹が見てやればよくね?」
内藤が皮肉っぽく言う。
「めちゃくちゃ嫌だけど、しょうがないな。
感謝しろよ。高橋。」
「土御門に教わるとかマジでキモイから嫌だ。」
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