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近くに実家があるから寄っていいか、と言いそうだ。そうしたら駆け引きや画策というよりは罠だ。私は罠に嵌まりつつある。このまま部長と籍を入れるのだろうか。
「どうかしたか? 旅館は嫌か」
「いえ。ホテルのバイキングもいいですけど部屋食も魅力ですね」
「そうだな。小川と熱燗で一杯やりたい」
そうしたらセンセイはどうなるのか、当然会えなくなるか……。漠然とこの先を想像していた。
私は部長のベッドで寝た。部長はリビングのソファで休んだ。
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