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「卒業したって……
まさかホモに目覚めたワケじゃ無いよな?」
「アホ」
不機嫌な訳では無いが、ぴしゃりと言い捨てた辰也に隆円が真顔になった。
「なあ……辰兄。
ずっと聞けなかった事だけど、辰兄に何があったんだ? 大学を卒業して、商社マンになった筈の辰兄が、いつの間にかホスト……
しかも店のNO1にまでなったって話しじゃねえか。ホストなんて辰兄のガラじゃ無いぜ」
「ガラじゃ無いって!?
……俺は昔から女グセ悪いだろ」
隆円の質問に答えるつもりは無いらしく、笑いながら辰也が答えた。
隆円は諦めたように首を左右に振ると煙草をくわえた。
「それは保証する。
高校生で百人斬りなんてふざけた話しは、他所で聞いたことがねぇ……辰兄、今まで何人の女とヤったんだ?」
「何人って言われてもなぁ……
ホストの時は仕事の延長戦だからな。覚えちゃいないけど、普通の男の一生分以上だろ」
「……ったく……羨ましすぎるよ」
呆れる隆円に今度は辰也が真顔になった。
「本当に羨ましいと思うか?
お前が言うように、俺には女に惚れるセンスは無い。………惚れた女とヤった事無いぞ。それって意味あんのか?スポーツやるのと大差ねえだろ」
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