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「えっ!?スポーツかよ!!」
淡々と話す辰也に隆円が更に呆れ果てた。
「もう、ヤリたい盛りのガキじゃ在るまいし、スポーツなら飽きたら引退するだろ?」
…言ってる事は、頭では理解出来る。
しかし……スポーツかよ!スポーツ!!
そんな台詞、俺が飲み屋の姉ちゃんに言ったら、確実にぶっ飛ばされるぞ!
それにスポーツじゃ無くて本能だろ!
……引退出来ねえだろ!!
隆円が多少パニクりながら自問自答していると『チリーン』店の入り口に取り付けられたドアベルが鳴った。
「いらっしゃ……」
そう言いかけた辰也が言葉を飲んだ。
「おおおっ!!」
入り口を振り返った隆円が吠えるように、驚きの声を上げた。
「ただいまーぁ!」
明るい女の声が隆円の声を打ち消した。
「み…美加ネエ!!」
隆円は嬉しそうに叫ぶと立ち上がり
美加と呼んだ女を、自分の隣の席に促しながら、その連れである少女を持ち上げて、美加の隣の席に座らせた。
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