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「アチキは負けねぇッス」
戦力差は大きいのに何一つ諦めてない目をする金髪はとある大馬鹿と姿が重なった
「あー、何かさぁ。お前見てたら弟子を思い出したよ」
「かんけぇねぇッス!!!!」
金髪は懲りずにバットを振り回す
「しつこい、てか諦めろ」
――ドスッ
もう一度、腹を殴った
――グタァ
「…………」
「…………何だよ、この間は」
力無く倒れた金髪を支えて呟く
「いや、すまん。何か柳が何の躊躇い無くコイツを伸ばしたから」
「自分でも少し驚いてるからな」
「所で柳」
「んー?」
こんな野郎ばかりの場所に少女を置いていく訳には行かないから金髪をおぶって光乃に向く
「お前、舎弟とか持ってたんだな」
光乃は敢えて『弟子』とは言わず『舎弟』と言ったの意図は知らない
「舎弟っつうか弟子だな。師匠って呼ばれてるし」
「何か意外だな。…………お前が焼きそばパン買って来いとか言うのか」
「言わねーし、それ武野の仕事だし。てか何で顔を赤くしてんだよ」
元気にしてるかなぁ、アイツ
そんな事を思いながら廃墟をあとにした
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