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長い銀髪を短めに結び付けた本荘叶は侵入者と対峙する。侵入者は差し違えてでも本荘を殺す気でナイフを構える
「本荘叶くたばれぇぇ!!」
本荘は令嬢、白鳥皐のSPである為に毎日のように彼女を危険から守っている
「皐には指一本触れさせんし」
――バキッ
本荘は一瞬で間合いを詰め、侵入者の顔面を殴りつけて鼻をへし折った
「ごはっ!」
本荘は侵入者に目もくれず、テラスで優雅に紅茶を飲んでいる主の元に歩み寄る
「皐、怪我はしてないか?」
「はい、叶が護ってくれたお陰です。ありがとうございます」
ぺこりと白鳥が本荘に頭を下げる
「わっちは当然の事をしたまでだからそんな頭を下げないでくんなし」
侵入者が何故、本荘との差し違いを望んだのか。それは本荘が白鳥家の難攻不落の城のような物だからだ。彼女さえ落とせばどうにでもなる。それ程、本荘は優れたSPなのだ
本荘叶という化け物を倒せるのは彼女の師である柳功太。ただ一人だろう
「それにしても叶のお師匠さんはどのような方なのですか?」
「一言で言うなれば、生き甲斐を持たずに死んだ様な目を持った男」
酷い言われようである
「まぁ、なんて面白そうな殿方なんでしょう」
「いや、今の台詞の何処にも面白み何て「今度、挨拶しに行きましょう?叶」……はい」
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