第3話 『お前のギターのせいでバンドが死んでいる』

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放課後、剣道場にて 「だっりぃ~」 グラウンドに通ずる非常口を開き降り続ける雪を見ながらボヤいてみた 「面ッ!」 「どっちかっつうと頭だし」 後ろの部長の突きを籠手で受け止める 普通に受け止めたら普通に腕が痛い 「お前は髪の毛先に目玉か何かあるのではないのか?」 「メデューサじゃないんで」 「勝てる気がしないな」 「またまたー、そんな謙遜しなくてもいいじゃないすかー」 全国一位ですよ?アナタ…………本当にハイスペックな知り合いが多いな 「部長、今、何時?」 「敬語を使え。……今はお前の大好きな5時だ」 あぁ、タイムセール始まってんな 「陸部のヤツと外周行って来ます」 「そんな不純な動機が見え見えなヤツを行かせる訳が無いだろ」 「うぶっ!」 容赦なく脳天を叩かれた くそぅ、部長の練習用の竹刀は重り付いてるからクソ重いんだよ 「普通付けねえよ、重りなんて」 「ふん、お前がもう少しまともに部に貢献するならコイツは素振りだけで修まるのにな」 「やっぱ部長がやたら厳しいのはそう言う事か」 なるほどと納得した瞬間、首根っこを掴まれ、軸足を刈られ尻餅をついてずるずると引きずられた 何故だ!? 「集合ッ!!」 「「「ハイ!」」」 まー、何てハキハキした返事何だろう。あんな返事は俺には真似出来ねーぜ
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