第二章

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第二章

また、夢を見た。 真っ白な世界で僕は、人を探した。 一人が怖かった。 誰でもいいからでできて欲しかった。 人じゃなくてもいい。 動物でもいい。 犬でもいい。 猫でもいい。 孤独だけはさせないで。 僕は鬼神に取り憑かれたかのように走った。 でも、雪のせいでうまく走れない。 僕は転んだ。痛くはない。 でも泣いた。 そして願った。 一人の世界から抜け出したい。 それだけを、ただ願った。
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