そう、これが同盟だ

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「逆に気持ち悪い程だよ、男同士って。他で勝手にやってくれればいいんだけど、矛先が俺に向くとどうしてもね」 頭の中が大暴れな俺をよそに、玲くんは話を続けてくれる。 男同士が気持ち悪いとはなんぞ、腐男子代表千広くんに分かり易いよう説明しなさい。3文字で。 なんて思ったけど言えるはずもなく。 確かに腐男子でもなんでもないノンケからしたら男同士ってのは信じられないだろうしね。 俺は話し続ける玲くんをじっと見て静かに話をーーー 「小さい子たちからの告白なら、返事をしても潔く諦めてくれるんだけどさ。なんていうか目がギラギラしてる人達はなかなか諦めてくれなくて」 「えっ!!! 告白ってチワワ達からじゃないんですか!?」 ーーー聞こうと思ったのに玲くんったらもう。 「そうだよー。昨日言い寄ってきた先輩とかいかにも諦めてくれなそうだったけど、諦めてくれなくても全力で逃げるよ」 あはは、と笑う玲くんを見て、がんばれ、と声をかける俺の頭の中では玲くんのBL的立場について会議がなされていた。 くそっ! 玲くんはスラッと高い身長とか爽やかな笑顔とかで攻めだと思い込んでしまっていた! でもよく考えれば顔は綺麗だし肌も程よく白いし何よりきっと服を脱いだらいろいろしなやかなんでしょうね制服脱いでくださいよはぁはぁ! っていうわけで確実に受けにも向いてるんですねわかります!! 勝手に攻め認定してた昔の俺に喝を入れたい。 しかし、来るべき時が来たら、彼にはしっかり攻めになってもらいたいものだ。 王道主人公に爽やか攻めして欲しいぜ。 王道主人公、この王道学園なら必ずやってきてくれるって! 信じてるから! はよ来い!! とかってぐるぐる思ってたら王道主人公じゃなくて俺の荷物がやってきた。 .
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