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「愛してる。大好き。ねえ、とっても綺麗だよ。なんか照れ臭くて言えなかったけど、すっごく綺麗で、本気で感動した」
早口で言った。
波の音と風の音に掻き消されないように、大きな声で。
海を眺めていた君は、私の方を向いて、手を伸ばした。
私は君の手をとって、指を絡めた。
そして、君の隣に並んだ。
「ごめんね、結局、最後までヘタレで」
君は笑って、そう言った。
「そんなことない。私、いま、とってもドキドキしてる。変かな? でも、結構ガチで嬉しいの」
私は変なふうにしか、笑えなかった。
気持ちが溢れて、勝手に口角が上がってしまっていたのだ。
君は私の手を強く握った。
「わたしもそうかもしれない。どうしてだろうね! すごく、楽しいね。楽しいって言うか、嬉しいって言うか」
「空も飛べちゃう気がする」
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