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「はい。義三さんちょっと待って、タオルを絞るから。着物を脱いで……」
スイッチが入ってしまった時には義三さんと呼んであげる。多分、私は初恋相手と化していると思うからだ。
着物を脱がし、タオルで丁寧に拭く。あちらこちらにある生々しい火傷の痕や、新しい深い傷口を見ると、今日も虐待されていたんだと確信した。
そんな時は見る影もない、元社長を可哀相と、より念入りに丁寧に拭いてしまう。以前に黒芋虫が反応していた時には驚いてしまった。
仮面夫婦で、長年交渉がない私はそれを眺め、生唾を飲んだ。
欲求不満がずっと続いていた私は、とうとう爆発し、差し込んだこともあった。
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