第2話

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 義三の薄い紺色の着物をとりあえず剥ぎ取り、オムツを取り替えた。お尻も丁寧に拭いてあげる。汚れきった畳もまとめて拭き、掃除をする。 ささっと清掃は簡単にすませ、人参とじゃが芋が柔らかくなっている時間を見計らい、鍵をかけ、キッチンへ戻った。 丁度良く、レンジのほうもチンッと音がなり、焼き魚も仕上がる。 鼻が曲がりそうなオムツを、何重にもビニールに入れ、ゴミ箱に放り込む。タオルやバケツは洗面所に一時退避する。 手を何度も洗い、消毒し、5点盛りの刺身と、簡単に作れる味噌汁、それぞれ出来上がった料理を高級器に盛り付ける。 「お母様、御飯ですよー」 リビングへ運ぶと、姑の絹は大笑いしながら、お笑い番組を見ていた。のんきなものだ。
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